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2月から始めるトウモロコシ栽培!促進栽培で害虫被害を無くして糖度も上げる!

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shin

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トウモロコシ栽培をしていると、害虫被害に悩まされることがありませんか?特にアワノメイガによる被害が多く、せっかく育てたトウモロコシが台無しになってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。でも大丈夫!栽培時期を工夫することで、害虫の被害を大幅に減らす方法があるんです。それが「促進栽培」

この記事では、2月から始めるトウモロコシの促進栽培について、初心者でも分かりやすい手順で詳しく解説します。通常の栽培との違いや、害虫を避けられる理由、さらには甘くて美味しいトウモロコシを収穫するためのコツまで、実践的な方法を解説します!害虫被害のストレスから解放され、甘いトウモロコシを収穫しましょう!

促進栽培について

促進栽培とは:栽培時期や方法

促進栽培とは、植物を通常の栽培時期より早く育てる方法です。トウモロコシの通常栽培のスケジュールとしては、4月~5月に種をまき、7月~8月に収穫を迎えるのが一般的です。

この時期は気温や日照条件がトウモロコシの成長に適しており、特に環境整備をせずに育てられる利点がありますが、大きなデメリットとしてアワノメイガなどの害虫被害が多いことと、近年の著しい夏場の高温のため成長障害を起こしてしまうことがあります。

そこで、害虫被害や高温の影響を避けるために行うのが促進栽培です。トウモロコシの場合、気温が低い2月から育苗を開始し、防寒を行いながら成長に最適な環境を維持しながら栽培していきます。

促進栽培では、2月頃に種をまき、3月~4月に苗を植え付けることで、6月から7月上旬には収穫が可能です。これにより、トウモロコシ栽培の最大の難点である害虫被害を少なくし、同時に生育にとって過酷な真夏の高温期を避けることができます。

栽培スケジュールの違い

栽培方法種まき植え付け収穫時期
通常栽培4月~5月5月~6月7月~8月
促進栽培2月~3月3月~4月6月~7月

促進栽培のメリット

  1. 害虫被害を避けられる
    トウモロコシ栽培において最大の敵であるアワノメイガ(害虫)は、6月後半~8月に活動が活発になります。
    • アワノメイガの幼虫はトウモロコシの茎や穂に侵入して内部を食害するため、一度被害を受けると収量や品質に大きな影響が出ます。
    • 促進栽培では、この害虫が活発化する前に収穫が終わるため、防除作業の手間が大幅に減る点が大きなメリットです。
    • 農薬を使わない栽培を目指している方にとっても理想的な方法です。
  2. 甘みが増す
    2月~6月の時期は昼夜の寒暖差が大きく、この条件下で栽培されるトウモロコシは糖度が高くなる傾向があります。日中の光合成によって作られた糖分が、夜間の低温下では消費されにくくなるためです。促進栽培ではこの性質を利用して、非常に甘みの強いトウモロコシを栽培することができます。
  3. 夏野菜と収穫時期が重ならない
    早めの栽培を行うことで、他の夏野菜とピーク時期が重ならず、畑を効率的に利用することができます。また、夏場の収穫作業は猛暑の中での重労働になるため、比較的涼しい時期に収穫できるのも促進栽培の利点です

促進栽培の注意点

促進栽培には多くのメリットがありますが、注意点もいくつかあります。

  1. 発芽温度の確保
    トウモロコシの種の発芽適温は20~28℃程度とされています。2月はまだ気温が低いため、育苗トレーやポットで種をまき、適度に保温するなど工夫が必要です。
  2. 遅霜対策
    3月~4月にかけて遅霜が発生する可能性があります。畑に植え付けた苗は、気温が低いと成長障害を起こしたり、外気が0℃近くまでさがると枯れてしまうこともあります。不織布やビニールトンネル栽培を活用して防寒対策を行いましょう。
  3. 徒長の防止
    日照時間が短い2月~3月は日当たりの確保が難しく、苗が徒長しやすい時期です。徒長を防ぐために、苗作りの際には日当たりの良い場所で育苗するなど工夫が必要です。

アワノメイガ被害を避けるメリットの大きさ

アワノメイガはトウモロコシ栽培における最も被害の多い害虫です。主に受粉前後に成虫が卵を産み付けに飛来し、幼虫が穂や茎から侵入して、茎や実を食害します。アワノメイガの被害は非常に大きく、栽培の継続が難しくなったり、果実が食い尽くされてしまうこともあります。

  • 収穫量の減少:実が食害され、収穫できなくなります。
  • 食味の低下:茎や穂に侵入することで養分の流れが妨げられ、実の成長が不十分に。
  • 防除コストの増加:害虫対策の農薬散布が必要になり、手間やコストがかかります。

トウモロコシは防虫ネットで覆いきれないほど背丈が高くなることに加え、アワノメイガは小さな隙間からも侵入して作物を食害するため、無農薬での対策は非常に難しいです。

アワノメイガの活動が活発になると無農薬での対応は難しいことが多く、促進栽培によって害虫被害を回避できるのは非常に大きなメリットと言えます。

種の選び方とおすすめ品種

促進栽培を行うには、比較的耐寒性が強い早生品種を選ぶのがポイントです。

  • ゴールドラッシュ:甘みが強く、早生品種で育てやすいメジャー品種。
  • ピュアホワイト:白粒タイプで、見た目も楽しめる品種。
  • ホワイトショコラ:白系の品種で、とても糖度が高く美味しい。

トウモロコシの促進栽培を始めてみよう!

準備する物

初心者でも揃えやすいアイテムを紹介します:

  • 育苗ポットまたはトレー:発芽後に苗を育てるために使用します。サイズは直径5~7cm程度がおすすめ。
  • 育苗用培養土:栄養バランスが良く、排水性に優れた土を選びます。
  • トウモロコシの種:早生種を選ぶことで収穫までの期間を短縮。
  • 加温設備:こたつ、育苗ヒーター、または室内栽培で20~28℃を保つ。
  • スコップや鍬:土作りや植え付けに必要です。
  • マルチシート:土壌の保温、乾燥予防に使用します。
  • アーチ支柱、不織布、ビニールトンネル:防寒に使用します。
  • 肥料:元肥として堆肥や緩効性肥料を用意。追肥も必要です。

苗づくりと発芽のさせ方

直接ポットに撒く方法もありますが、この時期は温度管理が難しく発芽が難しいです。種を発芽させてからポットに受け付けていく方法が成功率が高くおすすめ。発芽には温度管理が重要です。

容器に湿ったキッチンペーパーを敷く
発芽に必要な湿度を保てるよう、容器に湿らせたキッチンペーパーを敷きます。ティッシュでも問題ないですが、発芽後の作業がしやすいためキッチンペーパーがおすすめです。

種をまく
湿らせたペーパーの上に置きます。発芽後に干渉しないよう、ある程度の間隔をあけておきましょう。

種の上にペーパーをかぶせる:
種を配置した上にも湿らせたペーパーをかぶせておきましょう。発芽にはある程度の水分が必要なので、乾燥しないよう水分はしっかり含ませておいてください。ただし、水分が多すぎると種が腐ってしまうこともあるため、入れすぎには注意しましょう。準備ができたら容器にふたをしておきます。

発芽には温度管理が非常に重要であり、20-28℃くらいの環境で管理する必要がありますホットカーペットの上や、こたつの端など適度に保温できる場所に置いておきましょう。2~3日で白い根が出たら発芽成功です。

Screenshot

ポットで育苗

種が発芽したら、育苗ポットに移して苗を育てます。

  1. 土を詰める
    ポットに培養土を8割程度入れます。土を詰めた後に水分を含ませようとすると弾かれてしまうため、事前にしっかり散水してからポットに詰めましょう。
  2. 種を植える
    発芽した種を1ポットに1粒ずつ置き、軽く土をかぶせます。緑色の芽が上側、根が下側に来るように植え付けましょう。
  3. 水やり
    植え付け後は、たっぷりと水を与えておきましょう。
  4. 温度管理
    日中は20-30℃の日当たりのよい場所で育てます。夜間はできるだけ室内で保温し、最低でも10℃以上をキープしましょう。気温が下がると、成長障害を起こしたり枯れてしまうことがあります。光が足りないと徒長するため、日当たりの良い場所で育てるようにしてください。
  5. 植え付け準備:
    本葉が2~2.5枚程度になったら定植時期です。3枚になってしまうと植え付け後の成長に影響がでるため、時期を逃さないよう注意しましょう。
    また、植え付けの一週間前までには畑にマルチシートを敷き、保温して地温を上げておくようにしましょう。

土作りと畝の準備

栽培を成功させるためには、しっかりとした土作りが必要です。トウモロコシは肥料分を多く必要とするため、事前に入念な準備を行いましょう。

  • 元肥を施す
    堆肥や緩効性肥料を混ぜ込みます。牛糞堆肥、鶏糞、米ぬかを多めに施しておくと良いでしょう。米ぬかを入れる場合は分解に時間がかかるため、植え付けの一ヶ月前には済ませておくのがおすすめです。
  • 酸性土壌の中和:土壌が酸性の場合、苦土石灰を混ぜてpHを調整しておく。
  • 畝を作る
    水はけを良くするため、高さ15~20cmの畝を作ります。

畝を作ったら、マルチシートを張って地温を上げておきましょう。植え付けの一週間前までには行ってください

植え付け

植え付け時期は3月~4月上旬が目安です。

定植前にやっておくこととして、マルチシートを張って地温を上げておくこと、苗を定植一週間前から外気にさらして慣らしておくと上手くいきやすいです。

マルチシートに苗の大きさ程度の穴を空け、苗を植えつけて定植しましょう。

定植時のコツとしては、

  • 間隔を空ける
    株間30~40cm、列間50cm以上を確保します。
  • 根を崩さない
    ポットから苗を取り出す際は、根を傷つけないよう注意。くずさずにそのままうえつけましょう。

植え付けたら、アーチ支柱を立てて不織布、ビニールシートで2重に保温しましょう。日中の気温が上がりすぎると高温障害を起こすため、30℃を超えないように注意してください。気温が高い時には適宜裾をめくって調整しましょう。

特に、本葉が4-8枚の時期は苗にストレス(高温、乾燥)がかかると収穫結果に大きく影響します。この時期には特に注意して管理しましょう。

収穫の目安は?

  • 6月頃の収穫が見込めます。
  • ひげが茶色く乾燥したら収穫の目安です。

よくある失敗例

防寒対策について

遅霜が予想される場合には、不織布やトンネルで苗をしっかり覆います。霜や温度低下を防ぎ、苗を寒気から守りましょう。

寒波などが予想される際には、シートを二重にしたり、防虫シートも重ねて保温するのも効果的です。


追肥の量やタイミング

  • 1回目:植え付け2週間後。本葉が6-7枚の時期。
  • 2回目:雄穂が出る直前。

追肥は鶏糞が利用しやすくお勧めです。一株につき一握り程度を施肥しましょう。

水やり

  • 追肥時期は水分を欲する時期でもあるので、同時にたっぷりと散水する。
  • 過湿は根腐れを引き起こすため、排水性を保てるように土壌づくりをしておく。
  • 2回目の追肥以降は収穫直前までたっぷりと水分を与えるようにすると、甘く充実した果実になります。

発芽不良

低温が原因で発芽しない場合があります。発芽適温(20-28℃程度)を保つため、保温材を活用しましょう。

  • こたつの中であたためる
  • 残り湯で保温しておく
  • 苗用のヒーターマットを利用する

電気製品を利用する際には、火災が起こらないよう安全に注意して使用しましょう。


水分不足も発芽不良の原因になるため、シートが乾いている場合は適宜水分を追加しましょう。

また、温度や湿度が問題なく管理されているのに発芽しない場合は、稀ですが種自体に問題があることもあります。別ロットの種を使用するか、品種を変えて再チャレンジしてみましょう。

植え付け後に寒さで枯れる

苗の成長適温は20℃以上とされています。促進栽培では低温で苗が枯れてしまうことがあり、葉が黄色く変色して弱ってきた場合は要注意です。

防虫シート、不織布、ビニールシートでしっかりと防寒し、温度管理を行いましょう。

予想外の低温や寒波が来たときは、苗が全滅して植え直しになる場合もあります。時期を2-3週ほどずらして予備の苗を作っておくと、スムーズに植え直しができるのでおすすめです。

徒長してしまう

日照不足や過湿が原因です。室内での育苗中は日当たりのよい場所でしっかりと日光に当てましょう。

害虫被害

促進栽培では害虫発生が少ないですが、とうもろこしは害虫被害が多いため対策は必須です。無農薬でも次のような対策で害虫被害を予防できます。

  • 防虫ネット:植え付け後、苗を覆ってアワノメイガを防ぎます。
  • 天敵の活用:テントウムシなどを放つことでアブラムシの防除が期待できます。

トウモロコシの主な害虫と被害の特徴

トウモロコシは成長中から収穫まで、さまざまな害虫に狙われる作物です。代表的な害虫とその特徴、被害のサインを知ることで、早期発見と対策が可能になります。

  1. アワノメイガ
    • 特徴:6月~8月に活動が活発化する蛾の仲間。卵から孵化した幼虫が茎や穂に侵入して内部を食害します。
    • 被害のサイン
      • トウモロコシの茎に穴が空いている。
      • 穂の先端部分に虫食い跡や黒いフンが見られる。
    • 影響:茎の食害で収穫量が減少する。果実の食害で収穫が不可能になる。
  2. ヨトウムシ
    • 特徴:夜行性の大型の幼虫で、主に苗や若い葉を食害します。
    • 被害のサイン
      • 葉が丸ごと食べられている。
      • 夜間に土の周辺を掘ると幼虫が見つかることも。
  3. アブラムシ
    • 特徴:植物の汁を吸う、繁殖力が非常に高い害虫。苗の成長障害を起こすだけでなく、カビ病などを引き起こす場合があります。
    • 被害のサイン
      • 葉や茎に小さな黒や緑の小さな虫が集まっている。
      • 葉が縮れたりねじれたり、弱々しい見た目になる。

害虫対策の具体例

  • アワノメイガ対策
    • 促進栽培害虫の活動時期(6月~8月)を避けて収穫するのが最も効果的
    • 防虫ネット:苗を完全に覆うことで卵の産み付けを防ぎます。
    • コンパニオンプランツ:ネギやニラを近くに植えると、害虫を遠ざける効果があります。

      促進栽培でもアワノメイガ被害は発生するため、防虫ネットは必須です!収穫までたどり着くため、必ず使用しましょう。

  • ヨトウムシ対策
    • 物理的除去:夜間に周囲の土の中やマルチシートの下を探し、手で取り除く。
    • 捕獲トラップ:ペットボトルトラップや誘引剤を使用して幼虫を駆除。

ヨトウムシ対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ヨトウムシの駆除法は?コーヒー、米ぬかペットボトルなど無農薬の対策も
作物が虫に食害されているけれど、幼虫の姿が見つからない。夜の間に作物が食い荒らされている。ヨトウムシは夜行性で見つけるのが難しいため、被害が拡大しがちです。本記事では、主に無農薬の駆除法を紹介します。コーヒーかす、米ぬかペットボトルトラップ、木酢液など、すぐに試せる駆除法を数多く紹介します。

  • アブラムシ対策
    • 天敵の利用:テントウムシなどアブラムシを食べる益虫を活用する。
    • 水の噴射:ホースで水を強めにかけて洗い流す。
    • 油石けん水で駆除する

まとめ

  • 促進栽培とは?
    通常よりも早い時期にトウモロコシを育てる方法で、害虫被害を避けつつ糖度の高い作物を収穫できる。栽培時期を前倒しすることで、アワノメイガの被害を最小限に抑えられる。
  • 促進栽培のメリット
    • 害虫被害が少なく、防除の手間が大幅に減る。
    • 昼夜の寒暖差により甘みが増す。
    • 早い時期に収穫でき、畑の効率的な利用が可能。
  • 促進栽培のポイント
    • 発芽には20~28℃の温度管理が必要。加温設備や室内育苗を活用する。
    • 冷害を防ぐため、不織布やトンネル栽培行う。
    • 高畝を作り、排水性を良くした土壌づくりを心がける。
  • 害虫対策
    アワノメイガの活動期を避けられるため被害は少ないが、無農薬では防虫ネットなどの活用が必須。
  • 初心者でも実践可能
    準備や注意点をしっかり押さえれば、家庭菜園でも手軽に挑戦できる方法。

いかがでしたでしょうか。促進栽培で害虫被害のストレスを減らし、甘くて美味しいトウモロコシを育てましょう!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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