ナス栽培の始め方とコツ

家庭菜園

夏野菜の収穫がピークを迎えつつあります。

この時期は色々と栽培できる野菜があり迷いますが、ナスは間違いなくおすすめできる夏野菜のひとつです。

比較的難易度も低く、たくさん収穫でき、秋ごろまで収穫でき栽培期間も長い。収穫したナス自体も炒め、揚げ、煮浸し、焼きなすなどなど幅広く使えるのも良いですね。

それほど栽培のハードルは高くないですが、いくつかポイントがあり始めての方には難しい点も多いかもしれません。

栽培の始め方とコツについてご紹介します。

おさえるべきポイント

なす栽培において、いくつか知っておいた方が良いポイントがあります。

  • 初期は防寒対策が重要
  • 多くの肥料が必要
  • 一番果(最初にできるナス)は摘み取ると上手くいきやすい
  • 長く楽しむには整枝や適度な収穫が必要

詳しく説明していきますが、大まかにこれらのことに気をつけて栽培していくのが成功のコツです。

土作り

畑なら1㎡あたり鶏糞300cc、牛糞堆肥1.5L程度をすき込んで耕しておきましょう。

植え付けの2-4週くらい前に行うとベターです。耕したあとは黒マルチシートを敷いて、地温を上げておきましょう。植え付け後の乾燥予防や害虫予防にも役立ちます。

プランターなら栽培用の園芸土でOKです。元肥(最初に入れておく肥料)として、化成肥料を記載通りの分量で混ぜ込んでおきましょう。

植え付け

土作りが終わったら植え付けを行います。

ポットから苗を取り出し、植え付け穴に置いてしっかり圧着しましょう。土が乾いている場合には事前に散水しておくとよいです。

植え付け後のポイントが2つあります。

  • 初めから小さめの支柱を添えておくこと
  • 苗が小さいうちは防風、防寒対策を行うこと

支柱は最初は小さな物でも構いません。苗の横に支柱を立てて、麻紐などで苗を固定しておきましょう。これがないと風で倒れてしまうことがあります。

また、防風対策としてビニールや園芸土の袋などを使って苗のまわりを囲っておくとよいです(あんどんを立てると言います)。風が遮られるだけで苗の生長が大きく変わります

防風対策をするだけでよく育つようになりますよ

気温が低い場合には、しばらく不織布などで覆って防寒対策をするのもおすすめです。この場合は過湿や気温の上がりすぎに注意してください。

5月初旬頃の植え付けがおすすめです。時期が遅くなると収穫までに苗が十分育たず、収穫量が落ちる可能性があります。しっかり手がかけられるなら、4月下旬から防寒対策をしながら植え付けするとより早く成長しますよ。

仕立てと摘果

植え付けから数週間して苗が成長すると、どんどんと脇芽(主枝と葉っぱの間に、斜めに生える枝)が出てきます。

始めのうちはすべてカットしていきましょう。養分が分散されて、株が育たなくなります。

ある程度成長し、一つ目の花が咲いたら注意。花の一つ上と、一つ下に出てくる脇芽は伸ばすようにしましょう。この脇芽が最もよく育つと言われているからです。

メインの枝、一つ上の枝、一つ下の枝で育てていくことになるので、3本仕立てといいます。

もう一つ重要なポイントとして、一つ目の花はナスの実がなって3cm程度まで成長したら、切り取ってしまいましょう(摘果)。

たくさん収穫するため、最初は苗の成長を優先しましょう!

まだ十分に育っていないため、最初の実は落として株の成長を促します。ただし、花が咲いた時点でカットしてしまうと2つめ以降の実がなりにくいと言われているので注意してください。

収穫、適宜追肥

メインの3本枝と決めたら、後は脇芽の処置を続けながら育てていきましょう。2つめ以降の実は食べたれるサイズになったら適宜収穫してください。

実が大きく育ちすぎると株に負担がかかるため、長く収穫したい場合はほどほどのサイズでこまめに収穫を。

2週間に一回追肥を行うのもポイントです。鶏糞を20-30cc程度で十分です。花が咲くのに実が落ちてしまう時は肥料不足の可能性があるため、多めに肥料を与えてみてください。

害虫

特に注意が必要なのは以下の害虫です。

  • コガネムシ
  • アブラムシ
  • テントウムシダマシ

初期にはコガネムシの幼虫に注意が必要です。植え付けの前に幼虫がいないかしっかり確認しておきましょう。

植え付け後早い段階で苗が弱ったり成長がとまり、手でゆらすとぐらぐらしているようなら害虫被害にあっている可能性が高いです。

根をほとんど食べられてしまうとリカバリーはむずかしいので、掘り起こして捕殺した後に新しい苗を植え付けるのがおすすめ。

土からカブトムシの幼虫みたいなのが出てきたらほぼ100%コガネムシです!

苗の成長途中には、アブラムシに注意してください。葉の裏についていることが多く、緑色だと葉と同化して見えづらいのでよく確認が必要です。

アリが枝や葉にたくさん集まっていたら、ほぼ間違いなくアブラムシがいます。アブラムシの分泌物を目当てに集まってくるんです。手袋をしてつぶすか、強めの流水で流したり、油石けん水の散布が効果的です。

株にアリがたかっていたら注意!

そのほか、テントウムシダマシによる食害に注意しましょう。通常のテントウムシと違い、つやつやしておらずくすんだ色をしている草食のテントウムシです。

多発すると広範囲に葉をぼろぼろにされてしまうことがあります。成虫は捕殺し、葉の裏に卵がないか確認しましょう。黄色~オレンジ色で密集して産み付けられている卵があったら要注意です

上手に育てれば、多収穫で長く楽しめる

ナスは初期の生育が上手くいけば夏場にたくさんの実を収穫することができます。真夏の高温下では一旦成長がとまることもありますが、その後は秋まで収穫を楽しむことができますよ。

興味を持った方はぜひ挑戦してみてください。

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